彼女が離婚と不倫を考えるとき

「恋愛のゴールが結婚なら、離婚は何のスタートなの?」
「離婚の勇気がない俺には分からない」
私の友人が突然切り出した質問に戸惑った。
彼女が放った質問は、その場に居た私を黙らせるには十分過ぎるほど威力があった。しばらく沈黙が続き、沈黙に耐えられなくなった私から口を開いた。

「久しぶりに会ったのにどうした?突然」
「あなたは私の気持ちには気づかない振りをしてた。少なくても結婚する前までは。でも、今は知ってるはずだよね?」
「気づいても、今更どうにもならないよ。」
「そんなに今の彼女が大事なの? 私見たよ、恵比寿駅で彼女に抱きつかれて嬉しそうな表情や態度を…」
「大事だよ、だって、彼女は俺に好きだよって真直ぐな気持ちで言ってくれたから」
「それを言わなかった私はダメなの?」
正直、彼女の押しに躊躇する自分がいた。

――彼女との出会いは、私が会社員の時に同期として入社した時からだ。
最初は同じ部署で共に業務をこなしていたが、私は様々な地域の支社へと転勤していったためすれ違いの日々を送っていた。
気づいた時には、彼女は結婚して退職をしていた。私は同期にも関わらず彼女の結婚式にも招待されなかった。もし、呼ばれていたとしても、その頃はシンガポールで激務の日々を送っていたので出席できなかっただろう。

しかし、新婚旅行で彼女はシンガポールを選び、私の在籍する支社までやってきて幸せそうな姿を見せてくれた。
夕食は旦那さんの希望で私が2人を案内して連れて行ったときに、
「実は、私ずっと義男ちゃんが好きだったの」
そんなことをコッソリと言われた。
私は彼女の気持ちは知ってはいたが…
「遠距離で付き合うほど愛情は薄れていく」と思い、あえて気づかない振りをしていた。

その夜の2人は、まるで行きずりの情事のように求め合った。
「もし、幸せを形にするならこんな感じなんだろう」
そう思うほど眩しく見えた。しかし、その眩しさも時と共に輝きが薄れ……というか偶然にも彼女は、私に再会して秘めたる思いを呼び覚ましてしまったらしい。

成就しないのなら、好きだった人と再会することにリスクが生まれる。必要以上に恋愛に火をつけてしまうからだ。離婚や不倫、再開しなければ平穏な結婚生活にいそしんでいただろうに…会ってしまったからアウトゾーンを突っ走ろうとする恋心。

彼女はいったい、何と引き替えに結婚したのだろう?

「恋愛のゴールが結婚なら、離婚は何のスタートなの?」
これが、彼女の秘めたる恋愛体質なのだろう。
不倫の始まり…?
しかし離婚する勇気のない私に、彼女の人生を賭けた不倫のお相手はつとまらない……

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