社長たちの彼女

昨日、若手の経営者達7人と食事会に行ってきました。近くにあるイタメシ屋に個室貸切で食事会。
経営者が7人も面を連ねて、その風体は嫌味な成金集団みたいだと思ったから、正直、同席はやめようかと思ってたんですが、今回は断る理由が見当たらなかったので参加してきました。

個室のテーブルチャージしての飲食会合=人目の目が気にならない。

こうなると、当然の如く社長たちは『彼女同伴』なんです。

でもね、これがまた、まるで不倫カップルの品評会みたいでドン引きしそうになります。(ちなみに私は、うちの女性副社長を連れて行きました。)

その食事会では色々な社長連中が、実に低次元の会話を繰り広げます。
ある愛人連れの社長が……
「__システムって会社に買収仕掛けようかな?」
そこに、社長愛人が間髪入れずに……
「買ったら私に頂戴?社長になりたい!」
「OK!じゃ、買っとく?」
「いくらするの、そこ?」
「6億らしいよ。でもどうやるのかなぁ〜買収って?」
「それなら、義男さんが詳しいよ。ねェ、義男さん?」
突然、誰かが私に話しをふってきて……
「でも、もう企業買収はやってないし」
なんて、逃げ口上で流そうものなら……
「今度、教えてください!彼女にせがまれてるし」
「機会があれば‥」
「ヤッター!!」

うーむ。買収の仕方が分からへんのにやる気を起こすな! ドアホ!! そして、愛人にせがまれたからって買うな! 買われた会社の社員が泣くっちゅうねん!

たしかに、サラリーマン時代は企業買収の担当をしてました。正確に言うと、買収した会社を「利益の出る会社」に再生するわけですが、独立後の2年間も、ある会社と組んで企業買収を手がけていたこともあります。

彼らの会話を、怒り気味に聞いていたうちの副社長が、帰り際に呆れた表情で質問をしてきました。
「何でこんな人たちと付き合うのですか?  社長の人格まで疑われますよ?」
「結構おもしろくない?」
「あの人たちのどこが? 頭の悪い集会じゃないですか?」
「だって彼らと付き合うと、勉強になるんだ。彼らの会社の買い時が分かるからね」
「買うって?」
「忘れたの? 昔の家業だよ」
「なるほど、社長が次に狙ってる会社なんですね。そろそろ、やっちゃいます?」
「タイミング的には、そろそろかなって」
それじゃなきゃ、出ませんよ、休日を使ってまで。副社長はようやく納得したかのように私に笑みを浮かべてくれました。


ところで、私の会社の入社試験は、筆記試験も無ければ堅苦しいお約束みたいな面接試験もありません。当然、出身大学の選り好みや男女の区別もありません。ただ一つだけ全員に質問する事があります。

「あなたにとっての幸せの形を教えて下さい」
これだけです。
「これだけで、どうやって合否を決めるの?」こんな疑問も当然ですが、これには、常識にとらわれない「表現力」や想定外の質問に対する「対応力」等、意外とさまざまな人間的スキルがわかるんです。

この質問をされる入社希望者の多くは、かなりまともな回答をしてきます。そんな人たちとは別に、過去の入社希望の女性が答えた言葉が今でも頭から離れません。

「あなたの、『カタチ』を教えて下さい」
「私は、いつも感じています。大きなマルの中に、いくつもの小さなマルが入ってるんです。そのマルは、幸福だったり家族だったり、愛情だったりするんです」
「その大きなマルとはなに?」
「私です。私が全てを包み込んで暖めてるんです」
「抱きしめてる感じなのかな?」
「そうです、ふわっと優しく…」
ありきたりな表現ではありましたが、その女性は自分の存在理由を語ってる様に感じました。

<自分の周りに居る人や感情やは自分自身が優しく包み込み、そして自分もそれらと共に成長し包まれている>

そう言っているようでした。私は、彼女の存在価値をもっと知りたい。もっと伸ばしたい、と思い採用を決意しました。

彼女はそれから3年半もの間、ガムシャラに働いてくれましたが、遠く過去に置いてきた夢を実現するため、退職して小さな雑貨屋をオープンしました。
たまに彼女が経営する雑貨屋の近くを故意に横切り、「頑張ってるかな?」って感じで見に行きます。その姿は、生き生きとして美しくさえ見えてきます。

昨日、彼女のお店に友人へ贈る写真立てを選ぶために立ち寄ったところ、彼女は私に笑顔で言ってくれました。
「社長、これが今の私の『幸せの形』です」
「そうみたいだね。丸くて優しい形だね」
その「大きくて丸い幸せの形」の中に、早く「愛する人」を入れて、より一層、大きくなることを願って止みません。

人は、毎日をどれだけ心豊かに生活してるかで、その人の価値が決まると思います。人を好きになることや憎むこと、時には笑ったり後悔したり…と忙しい毎日を、さまざまな感情の中で生活しています。

不倫もまた同じで、不倫をしているからつらいのではなく、不倫行為によって得られる喜びや快感は、きっと普通に恋愛していることとなんら、変わりがないと思いません?

不倫してたって、相手に気持ちをぶつけ、与えられの繰り返しです。そうして、限られた時間で愛情を確かめ合い。育み、明日の幸せへとつなげてゆくのだと思います。そんなもの「幸せのカタチ」ではないと断固否定するのは容易いことですが、不倫当事者から見れば、それが最高の幸せのカタチなのです。

しかし、中には不倫をすることで心がつらいと感じる人もいるでしょう。
「大好きな人がいる。大好きな人は、結果としてたまたま既婚者だっただけ」その事実をつらいと感じては毎日がしぼんでしまいますよ。

不倫も婚外恋愛もしかり、私はいつだって愛の花を咲かした男でありたいと思います。したがって、私は婚外恋愛をまるっきり否定しない男。
けれど、冒頭の社長たちのように愛欲によって会社経営をワンマンにするような輩ではありません。
まるで小説のモチーフにでもなりそうな、買収した会社を愛人にプレゼントするような〝遊び〟は、どうやら私には向いていないようです。

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