眠れる愛人

出張先のホテルの一室で眠れる美女を演じる愛人。
そんな状態で愛人のサトミが、ツンツンしても何しても起きないので、暇をもてあました私は、昔、頻繁に接待で使っていたススキノにあるクラブへ行くことにした。

「お久しぶりです、お元気でしたか?」
ママを含めた従業員も顔馴染の人が結構残っていたのには驚いた。

「札幌へは出張ですか?」
「そんな感じ、けど久しぶりだね。前より綺麗になった?」
とまあ…夜女への社交辞令をひと言。

「今どの支店にいるんですか?」
私が独立したのを知らないようだったので、あえてその件には触れなかった。
「東京にいるよ」
「じゃ、本社だ!出世しましたね」
本社に居るのは間違いないが出世したかは?
「最近、支店の人たち来てる?」
「ほら、あそこに…」
ガーン‥いやがった。
ご丁寧に、女の子が知らせに行った為。彼ら全員がやってきて、いつの間にか、私のテーブルで飲むことになった。

酔った後輩が…
「義男さんは今や我々のシェアを抜く会社の社長さんだ、まてよ?最高経営責任者でしたっけ?」
「嘘?独立したんですか?」
「そうだよ。言わば、こいつらの敵だ」
「義男さんは、どれぐらい稼いでるのですか? 月にしたらどのくらい?」
酔っ払いをまともに相手にするのも馬鹿らしくなったので
「お前らの年収分に半年分足したぐらいかな?」
本当はそんなに貰ってませんが面倒なのでテキトーに言ってやった。

そんな時、サトミから電話が入り
「超ひどーい!置いてくなんて! ここから飛び降りるよ! 義男ちゃんに聞けば分かりますって遺書書いてやる!すぐに土産買って戻って来い!」
「わかったわかった…(ーー;) 今から帰るから」
(これって愛人体質?)
すると、となりで勘ぐっていた後輩たちが
「もう帰るんですか?愛人でも待たしてるんですかー!」
「バカ言ってんじゃねえ…じゃ、帰るから」

やれやれ「社長をしてる」事実がバレタ以上、ボトルの二三本でも入れてやらないと後で何を言われるか分かったもんじゃない…

帰りは、遅くまでやっている知り合いのすし屋にお土産用を握ってもらい、それからコンビニでお茶と、サトミが大好きだと言っていたカラムーチョを購入してダッシュでホテルに戻った。そうしてサトミに誤ろうと部屋へ入ると変な姿勢で寝てやがった。

とはいえ、それが妙に色っぽい。その姿に、少しだけ殺意を感じました。悩殺! ってことです、ハイ。空調の効いたホテルの一室だから肌の上からじかにまとった薄いキャミソール姿の寝姿で乱れたシーツを股に挟み込んで寝入る彼女の寝姿。
寿司とカラムーチョを理由にすぐにでも起こしたい衝動に駆られた私は、やっぱり「男だ」

このブログの人気の投稿

不倫を終わらせたくない 愛人を失いたくない

不倫相手を妻よりも愛す…

愛人体質の恋実との出会い 彼女の欲しいものは愛人との二重生活